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住宅建築シリーズ 第5回:想定外だった土地が、理想の土地だった

住宅建築シリーズ 第5回:想定外だった土地が、理想の土地だった 住宅建築

1.モデルハウスに宿泊

土地探しに苦戦していた私たちですが、そんな中でも、気に入った工務店との関係は続いていました。

ある時、その工務店が所有する木造住宅に、お試しで宿泊できると聞きました。

そこで、家族4人で泊まりに行くことにしました。

実際に泊まってみると、とても心地よい空間でした。部屋に入ると、木造建築特有の木の香りに包まれます。どこか懐かしいような、温かみのある雰囲気もありました。

住宅展示場を見学するだけでは分からない、実際に一晩過ごしてみて初めて分かる良さがあります。家族4人で過ごしてみて、私たちは改めて、「やっぱり、この工務店に家を建ててもらいたい」と思うようになりました。

とはいえ、私の中では、通勤や生活の利便性を考えて土地を探しており、モデルハウスが建っていたY町に家を建てるという発想は、まったくありませんでした。

当時の私たち夫婦にとってY町は、利便性があまり良くなく、まだ発展していない地域というイメージだったからです。

そのため、Y町は土地探しの候補には、まったく入っていませんでした。

そもそも、そのモデルハウスを訪れたのも、土地を探すためではありません。「この工務店が建てる木造住宅を、実際に体験してみたい」

ただ、それだけでした。

住宅建築シリーズ 第5回:木造モデルハウス体験

ところが、土地探しが難航していたある日、工務店の担当者から思いもよらない話を聞くことになります。

2.紹介された候補外エリアの土地

そんな中、土地探しは完全に行き詰まっていました。

気になる土地を探しては現地を見に行くものの、なかなか「ここに家を建てたい」と思える土地には出会えません。

そんなある日、工務店の担当者から、思いもよらない話を聞くことになります。先日、家族4人で宿泊したモデルハウスの近くに、工務店が所有している住宅用の土地があるというのです。

しかも、その土地は、その工務店で住宅を建てることを条件に、比較的安価な価格で提供できるとのことでした。とはいえ、そこは私たちにとって、もともと土地探しの候補にはまったく入っていなかったY町です。

「そこって、どうなんだろう?大丈夫かな?」

最初は、正直そんな程度の反応でした。

一方、モデルハウスに宿泊したときのことを思い出してみると、近くには大きなスーパーがあり、周辺はとても静かでした。実際に一晩過ごしてみたことで、私たちがそれまで持っていたY町のイメージとは、少し違う印象も感じていたのです。

そして何より、土地探しに行き詰まっていた私たちにとって、工務店からのこの話は、改めて検討してみる価値がある提案でした。

そこで、せっかく紹介してもらった土地です。「実際のところ、この場所はどうなんだろう?」改めて、Y町について詳しく調べてみることにしました。

3.調べてみると、意外な好条件が見えてきた

まず気になったのは、通勤です。私は以前、東京で働いていたことがあり、そのときは神奈川県から電車で通勤していました。しかも、職場まで2回も乗り換えが必要でした。毎日の通勤で何度も乗り換えるのは、想像以上に面倒なものです。

その経験があったことから、家を建てるときには、「もう二度と、面倒な通勤はしたくない」という思いがありました。そのため、土地探しでも通勤のしやすさは、私にとってかなり重要な条件だったのです。

そこでY町から職場までの交通手段を調べてみると、意外なことが分かりました。なんと、職場の近くまでバスで乗り換えなしで行くことができます。所要時間は、約50分程度。これなら、当初考えていた通勤圏としても、十分に許容できる範囲でした。

さらに、その土地がある周辺について調べていくと、また意外なことが分かってきました。そこは、少し前までは田畑が広がっているような場所だったのですが、当時はY町が再開発を進めている地域でした。

人口も徐々に増えており、それに合わせるように道路などの環境も整備され、周辺はきれいに整っていました。

さらに、実際の生活を考えてみても、魅力的な条件がいくつもありました。

  • 高速道路の入口まで車で約5分で県内各地へ車で移動するにも便利
  • 大型スーパー「マックスバリュ」まで徒歩約5分
  • Y町で2番目に大きな公園まで徒歩約1分
  • 今後の発展も期待できそうなエリア

もちろん、まったく問題がなかったわけではありません。

その地域には下水道が整備されていませんでした。

そのため、住宅を建てる場合には、土地の中に浄化槽を設置する必要がありました。ただ、それを差し引いても、通勤や買い物、交通の利便性、周辺環境などを考えると、私たちにとっては十分に魅力的な土地でした。

調べれば調べるほど、「あれ? この土地、かなりいいんじゃないか?」と思うようになりました。

住宅建築シリーズ 第5回:想定外だった土地を検討する

最初は候補にすら入っていなかった土地が、調べてみると、私たちが求めていた条件をかなり満たしていたのです。

4.気になっていた浄化槽も、問題なかった

ここまで調べてみると、私たちにとってかなり魅力的な土地でした。

ただ、一つ気になっていたのが、下水道がなく、浄化槽を設置する必要があることでした。

そこで、浄化槽についても調べてみました。

浄化槽は、点検業者と契約して年3回程度の定期点検を受け、年1回程度の汲み取りが必要になります。

維持管理の費用はかかりますが、下水道の接続料や使用料などと比較すると、総合的にはトントンくらいというのが私たちの感覚でした。

そして、実際に住んでみて驚いたのが、においのなさです。

浄化された水は自宅周りの排水に流されますが、まったくと言っていいほど、においがありません。

地域の住宅はどこも浄化槽を利用していますが、それぞれが適切に管理しているため、周辺でにおいを感じることもありませんでした。

さらに、災害時には、敷地内に設置されている浄化槽は、下水道管や処理場など広域的な設備の被害を直接受けないため、状況によっては比較的早く復旧できる場合があることも、後から知りました。

こうして調べてみると、最初は少し気になっていた浄化槽も、私たちにとっては大きな問題ではありませんでした。

むしろ、実際に住んでみて、「浄化槽って、思っていたよりずっとよくできているんだな」

と感じたほどです。

こうして、当初は候補外だったY町の土地は、調べれば調べるほど、私たちにとって魅力的な土地になっていきました。

そして次回は、いよいよこの土地を購入する決断について書いてみたいと思います。

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